減った小遣い3万円を取り返せ 幹事で稼ぐ!!

 サラリーマンの小遣いを30年にわたって調査し続けている新生フィナンシャル。昨年の平均は、前年比700円減の月4万5600円だった。この季節、お花見や新人歓迎会など何かと出費がかさむ。逆転の発想で幹事になって稼ぐ方法がある。


 満開の桜。追加ビールの手配に追われる若手の姿を〈オレも若い頃は……〉なんて、のんきに眺めている場合ではない。眺めていいのは、桜だけだ。

 最近の宴会は、幹事の役得が多い。庄やグループの〈10人以上で幹事1人分無料〉といったサービスは当たり前。不況で団体客が減り、店によっては〈2人分の食事券〉〈支払額の10%キャッシュバック〉といった露骨な“賄賂”を幹事に用意している。〈簡単〉〈手軽〉に小遣いを稼ぐチャンスなのだ。

 しかも、昨年のサラリーマンの小遣いは、月平均4万5600円。ピークだった90年の7万6000円から3万400円も減った。とくに40代は悲惨で、全世代最低の4万3200円なのだ。

 幹事になって失った3万円を取り戻したい。

 日刊ゲンダイ本紙コラム「副業の達人」を連載するジャーナリストの中森勇人氏が言う。

「ただし、宴会の支払いをカードで払ってポイントやマイルを貯めるなんてことは、誰でも思いつきます。会計の段になれば、〈オレのカードで払う〉というセコイ部長が必ず出てくる。支払いは、宴会終了までに確実に済ませておきましょう」

 サントリーグルメガイド調査によると、平均的な宴会人数は20人前後、予算は5000円以内が多い。つまり、幹事は1回の宴会で10万円の予算を握っているわけだ。

楽天カードは、4月いっぱいまで、ネット経由の店の予約でポイントが5倍(100円で5ポイント)になるキャンペーンを実施中です。集めたポイントは、楽天市場で1ポイント1円で使えます」(中森勇人氏=前出)

 10万円の支払いなら、5000円分の買い物ポイントになるわけだ。

 現金が欲しいなら、「SBIカード」。現金還元に特化したカードで、1万ポイントで1万2000円(1.2%)に換金。10万円なら1200円になる。


●「銀座ライオン」なら1万円の得

 もっと効率よく現金を稼ぎたい。大手飲食チェーンがほとんど行っている株主優待や食事券を利用する方法がある。

「全国200店舗の銀座ライオンで使える優待券は、20%の割引になります。5万円の支払いが上限ですが、幹事さんは“1万円”得します」(サッポロライオン広報担当者)

 だが、何といっても最強は、楽天の子会社「シグニチャージャパン」が展開する「ダイニング・ア・ラ・カード」(年会費5250円)だろう。おでん屋からフレンチの「シェ松尾」まで、提携レストランの支払額の最高2割が、翌々月に自分の銀行口座に振り込まれてくる。

 このカードの画期的なところは、店への支払いは定価通りなこと。領収書を定価でもらい、会社で精算すれば、後日、振り込まれる2割のキャッシュバック分が“臨時収入”になる。接待にも使えるが、接待相手も、よもや飲み食い代で小遣い稼ぎされているとは思わないだろう。

「会員数は、公表しておりません。このカードはクレジットカードではなく、サービスなどは提携先の会員特典という位置づけです」(楽天広報担当者)

 1回の支払いのサービス対象が、2割キャッシュバック店で上限6万3000円(税込み)といった制限はあるが、消費税を除く1万2000円は戻ってくる。年に50万円の接待費を使えば、10万円の高リターンだ。まさにサラリーマンの“最強の味方”といっていい。

日刊ゲンダイ2010年4月1日掲載)

niftyニュース、http://news.nifty.com/cs/headline/detail/gendai-05021403/1.htm