HIV感染知りながら関係

イタリアのエイズウイルス(HIV)感染者支援団体「NPS」は18日、同国内で毎年少なくとも約30人から50人の女性が、夫や恋人などパートナーの男性のHIV感染を知りながら避妊具なしに性交渉し、自分も感染しているとの調査結果を発表した。同国の通信社ADNクロノスが伝えた。

 こうした女性らは避妊具を使わないのは「愛を分かち合うため」としており、妊娠し子供がHIVに感染するケースもあった。NPSは「社会的な大問題」として対策の必要性を訴えた。

 NPSによると、こうした行為に及ぶのは大半が女性で、男性はパートナーの感染を知ると関係を絶つことが多かった。NPSは支援活動の中で得た情報を基にこうした女性の数をまとめており、実際の数はさらに膨らむ可能性があるという。

 国連合同エイズ計画(UNAIDS)などによると、2007年のイタリアのHIV感染者は約15万人で近年、年間約4000人のペースで感染者数が増加している。
(共同、MSN)