オランダ上空で隕石が爆発
2009年10月13日、オランダの上空で爆発する巨大な火球が突然現れた。写真はアマチュア写真家のロバート・ミカエリアン氏が撮影したもので、古い砂糖工場の撮影に出かけた際、偶然このシーンに出くわしたという。
13日の現地時間午後7時ごろ、オランダやドイツでは多くの人々が夕闇の空を横切る火の玉を目撃している。
オランダ、フローニンゲン州北部の町にいたミカエリアン氏は、上空を揺れながら落下してきた火球がいくつかの断片に分裂し始めたのを見るやいなや、必死にシャッターを切り、数枚の写真に収めることに成功した。「急に夜空が明るくなったので、とっさにカメラを向けた」とミカエリアン氏は述べている。
他の目撃者の話では、火球を目にした数秒後に低くうなる衝撃音が聞こえ、家の窓ガラスが震動したという。おそらくこれは爆発に伴うものだろう。
専門家は、隕石が地球の大気圏に突入直後に分裂した可能性が高いとみており、残骸は北海に落下したと推測している。フローニンゲン大学カプタイン天文研究所のテオ・ユリエンス氏は、「実に壮大な天体ショーだった」と話している。
地球には、太陽系内の彗星や小惑星、または岩石惑星から小さな隕石が頻繁に落下している。だが、今回のような大規模で明るい火球は二十数年に一度あるかないかの出来事だろうとユリエンス氏は語る。
写真家のミカエリアン氏にとっても、「非常に貴重な経験だった」ようだ。「夜空を切り裂く光とスピードに圧倒された」。
Victoria Jaggard for National Geographic News
(ナショナルジオグラフィック、nifty)