精神年齢をアップさせる5つのレッスン

■オトナになりきれない人は意外に多い

 見かけは立派でも、付き合ってみると「この人、意外に子どもだな」と思うことって、多くありませんか?そんな「子どもなオトナ」ってどんな人でしょう?

 たとえば、何人かで大皿料理を囲んだとします。そのとき、真っ先にいちばんおいしそうなところに手を出してしまう人はいませんか?

 「ここおいしそうだからどうぞ」と勧めたり、取り分けたりはできなくても、オトナならせめて「おいしそうだね、さあ食べよう」などといって、一呼吸おいてから手を出したいものです。

 食事だけに限らず、万事において「自分が」「自分が」と主張したり、周りを考えずに我を通そうとする人は、まだオトナになりきれていない人です。本当の子どもならそれで許されますが、せめて20代も半ばを過ぎた頃から先は、他人に配慮しながら「オトナ」な行動を心がけるようにしたいものです。

■「子どもなオトナ」度チェック

 「自分は大丈夫」と思っていても、あなたも「子どもなオトナ」になっているかもしれません。以下の項目のなかで、大半にチェックがつけば、その危険性大です。

●気がつけば、何かにつけ親や夫(妻)、上司、会社などのせいにしている
●理想の異性の第一条件は、自分を包み込んでくれる包容力や癒し
●見返りもないのに、他人に施しをするのはイヤ
●気がつけば、自分のペースで話しているか、逆に聞き役に徹していることが多い
●遊びや仕事の計画を、自分主導で進めたことはほとんどない
●挨拶やお礼、おわびをいうのは苦手

 上のチェックでわかるように、「子どもなオトナ」は、いつも人に頼りたい人、誰かに甘えていたい人、責任をとりたくない人、また他人への配慮ができない人に多いのです。心当たりのある人は、多いのではないでしょうか?

■「オトナ」になるための5つのレッスンとは?

 では、オトナになるには、どんなポイントに注意したらよいのでしょうか?まず最初に心がけておきたいことを5つご紹介します。あせらずに、ひとつずつクリアしていきましょう。

レッスン1)ムッとすることがあっても、すぐにキレない
 嫉妬心などでムカムカしても、とっさにキレたりしないこと。些細なことは、ぐっと腹に据えましょう。そして、許しがたい侮辱にあったときには、効果的に怒りを伝えましょう。

レッスン2)「〜してほしい」と期待しない
 「守ってほしい」「楽しませてほしい」など、いつも「ほしい」だけで心がいっぱいなのは、まだまだ成長しきれていない証拠。もらう愛情ばかり、期待しないように心がけてみましょう。

レッスン3)許すこと、あきらめること
 「〜してほしかった」といつも過去に縛られているのも、まだまだオトナになりきれていないから。過去にあったことは水に流し、これから人生をよくすることを考えましょう。

レッスン4)人の話を聞き、自分も素直に主張する
 人の話を最後まで聞かずに主張したり、逆に言いたいことを言えなかったりしていませんか?他人も自分も尊重したコミュニケーションを身に着けましょう。

レッスン5)見返りを期待せずに、人のことを思う
 他人に施しをして見返りがなくても、「〜してあげたのに」と思わないこと。自分を忘れて、自然に自分以外の人のためを思うことができたら、立派なオトナです。

■オトナは年下に人気がある

 このように、「オトナな心」というのは、ちょっとしたムカつきやねたみなどをぐっとこらえ、他人や過去を許すことができる心です。また、いつも「ほしい、ほしい」と心が飢餓状態ではなく、人に与えることが自然にできるような心です。

 でも、自分では本当にオトナになれているのかどうか、なかなか見分けられませんよね。そのポイントは、いつも年下、後輩に慕われているかどうかにあります。甘え上手であれば、年上の人を喜ばせるのはたやすいものです。しかし「与える心」をもったオトナでなければ、年下の信頼を得ることはできません。

 欲望をコントロールして、施しができる人の周りには、自然に年下の人が集まってきます。子を持つ親がそうであるように、他人に対しても「オトナ」な態度で接することができる人が増えれば、もっと多くの人が生きやすい世の中になるのではないでしょうか。

【ストレス:大美賀直子】

(All About、http://news.nifty.com/cs/item/detail/allabout-20091127-20091127-2/1.htm