兵士の「妊娠禁止令」

 イラク北部の駐留米軍で兵士に出された「妊娠禁止令」が、来年初めに解除されることになった。イラク駐留米軍のオディエルノ司令官が24日、バグダッドで明らかにした。

 妊娠をした場合に処分を受けるという規則は、イラク北部で2万2000人ほどの米兵を率いるクコロ少将が出したもの。オディエルノ司令官によると、来年1月1日にイラク全域の駐留米軍を対象としたガイドラインが導入され、この命令は解除されるという。

 規則に対しては、女性の権利を主張する活動家らが抗議し、米上院議員4人が22日、米陸軍長官に無効にするよう求めていた。

 クコロ少将は規則について、米軍がイラクから撤退している中で、妊娠を理由に兵士を失う余裕はないと説明。当初の命令では、妊娠したり妊娠させた違反者を軍法会議にかける可能性もあるとしていたが、その後妊娠した兵士を軍法会議にかけるつもりはないと改めていた。

 規則が適用された11月4日以降、4人の妊娠が分かっており、妊娠させた男性兵士3人が処分を受けている。うち1人は不倫関係を持ったとして特に厳しく処分されたという。
(ロイター)

MSN産経ニュースhttp://sankei.jp.msn.com/world/america/091226/amr0912260738002-n1.htm