川口ペアがいたわりの抱擁


 真っ赤な衣装に包まれた童顔の川口悠子選手(28)。「美しき青きドナウ」の曲にのせ、華麗な舞を見せたが、転倒のミスも。金メダルを狙った五輪でメダルにも届かなかった。

 演技を終えた瞬間、ペアの相手スミルノフ選手といたわり合うようにしばらく抱き合った。観客席には日の丸とロシアの旗が揺れる。得点を待つキスアンドクライでは、コーチとスミルノフ選手の間に座り、ややうつむき加減。その時点で1位のポイントが出たが、終始笑顔は見せなかった。

 試合後、「日本からの応援も感じた。ありがとうございました」と語った川口選手。ロシア人コーチについて、ペアの相手を何度も変更し、あこがれの舞台に立つために国籍を変えて出場したバンクーバー五輪だった。
(共同)

MSN産経ニュースhttp://sankei.jp.msn.com/vancouver2010/news/100216/oai1002161502010-n1.htm